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碧海の豊かな風土で可能性を育てる

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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN   過去のコラムはこちら


                

25.3.1

人生は時々航海にたとえられる。順風満帆の日ばかりではなく、嵐の日もあれば、凪の日もある。現代の船の航海ではGPSと自動操舵で概ね安全に目的地に到着できるが、人生の航海には海図と羅針盤あるいは北極星を確認できる目が必要である。海図は、水深、底質、海岸地形、航路標識などが示されており、安全に進むための基本的な情報を得ることができる。羅針盤は方位を示し進むべき方向を知ることができる。北極星の位置は変わることなく、常に正しい方位を教えてくれる。

君たちは今、碧南高校という港から自ら選んだ船で希望の海原へ出港した。君たちが手に入れた海図には、どこまで詳しい情報が描かれているのだろうか。目的地は示されているのだろうか。自分の興味ややりたいことなどを示す羅針盤は、揺れながらどの幅で地軸を示しているのだろうか。どのようなものであれ、今持っている海図や羅針盤で、この変化の激しい時代の航海をしなければならない。ここに留まることは赦されないのだ。

航海術を学びながらの航海は、自ら海図に新たな情報を書き込み、羅針盤を見つめ、船の進路を決めなければならない。時には寄港地で、新しい海図(情報)を手に入れたり、羅針盤の精度を上げたりすることもできる。しかし、海図に目的地を書き込むのも羅針盤を操るのも君ら自身だ。自分の信じた海図や羅針盤が不安に思えるときが来るかもしれない。そんなときは、常に正しい方位を示す北極星を見つめて軌道を確認すればよい。君たちにとっての北極星が、家族や友、恩師や碧高の学び舎によって育まれた心の中にある温かく正しいものであることを願う。

私の高校生の頃の歌に、「古い船をいま動かせるのは、古い水夫ではないだろう。なぜなら古い船も新しい船のように新しい海へでる。古い水夫は知っているのさ、新しい海のこわさを」とある。これからは新しい水夫の君たちの時代である。

卒業おめでとう。人生の航海が幸多からんことを祈る。

 


 






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