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碧海の豊かな風土で可能性を育てる

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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN   


        第6回 「仲間とともに歩む」          

30.10.1

                          校 長  坪 井 基 紀
 今年は暑い夏でした。今日から10月、残暑もようやく一息つきました。実りの秋です。学習や部活動等は順調でしょうか。もし壁にぶつかってしまったら、どう解決すればいいのでしょう。
 私はノートに記録をつけています。ノートは3種類あります。一つ目は一番小さなサイズでズボンのポケットに入ります。大体1年で1冊という割合です。現在No.35になっています。このノートにはやるべきことの項目や短期の目標、気になった言葉を書きます。何か思いついたことがあればすぐにメモをとることができます。二つ目は、少し大きなサイズのノートで、先ほどの小さいサイズのノートに記載した項目の中で、手順を踏んで解決していかなければならないものを取り上げて、その解決の方法や手順を書いています。三つ目は、日々の記録で、その日に何が起こったのかということと、その日に感じたことを120字以内で書いています。この記録を見ると、昨年の同時期にどんなことが起こっていたのかを思い出します。この日々の記録は今年で8年目になります。
 このように、自分自身が記録を書いている関係で、他の人のノートの取り方には大変興味があります。サッカーJ1リーグの中村俊輔選手は、高校生の頃から「サッカーノート」なるものつけているそうです。彼が高校2年生のとき、教員から「試合に勝つために強い気持ちをコントロールする」方法の一つとして薦められたことがきっかけで、自分の目標や課題、反省、決意を書いているそうです。例えば「試合に出られないのは、自分の力がないから。ふてくされている時間、落ち込む時間があるなら自分に足りないものは何か考えて、練習し、監督にアピールし試合に出て、結果を出す。努力をしろ」。これは試合に出られずにいたときに書かれた言葉です。中村選手は、行き詰まったときほどノートを見返すそうです。辛いときに記したトレーニング法や言葉は、再度迷路に迷い込んだときの出口を教えてくれる地図となっていると語っています。
 私も、うまくいっているときにはノートを読み返すことはあまりありません。現状から踏み出せないとき、壁にぶつかり途方に暮れているときに読み返します。脱出へのヒントが得られることもあります。本校では昨年度入学した人たちから、日々の記録等を「手帳」に記載してもらっています。この手帳から夢が生まれ、実現へ向けて力強く進んでくれることを期待しています。