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碧海の豊かな風土で可能性を育てる

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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN   過去のコラムはこちら


        第6回 「仲間とともに歩む」          

29.7.1

                          校 長  坪 井 基 紀
 7月になりました。1学期の締めくくりの時期です。ここで少し昔話です。平成15年4月、学習指導要領の改訂に基づき、私が当時勤めていた高校では、1年生の 「現代社会」の時間に10時間、生徒の皆さんがそれぞれ単元に関係するテーマを決めその回答を自分なりに調べて見つけるという課題追究学習を行いました。その間、講義形式の授業は一切行いませんでした。実施前には不安もありましたが、実施中は生徒も私も楽しく授業を進めることができました。これまでの授業にない新鮮な感じを受けました。
 当時、こうした学習を実施して一番大事な点だなと感じたのは追究するテーマの設定に関することでした。あまり深い問題に掘り下げずに、中学校の知識を利用し、自分の身近な問題から出発させるとよいことがわかりました。自分の身近な話題・疑問からテーマを設定した生徒たちは、すすんで学校図書館等で資料を集め、楽しそうに課題追究をしていきました。高度な内容に深入りさせないことが大切であると感じましたし、あくまでも自分の素朴な疑問を解決し、それを他の人にも教えてあげよう (聞いてもらおう)という態度が必要なんだと感じました。
 この「現代社会」での課題追究学習の後、2学期には「総合的学習の時間」で国際理解に関するグループ研究を実施しました。その中で、「キムチきもちムチムチ」と題して韓国の食事について調べたグループがありました。表題からもわかるように、ユーモアに富んだのびのびとした発表をすることができました。学習をして疑問点を解明したことに対するうれしさのが発表から感じられました。そのとき、徐々にではありますが、「自ら学ぶ姿勢」が見られ始めたと思いました。
 以上は、平成15年のことですが、当時、授業は静かに聞かせるということが常識になっており、グループで話し合ったり、考えたことを発表したり、それについて質問したり、意見を言ったりすることはあまり見られませんでしたので、授業が終わった後、他の教員から「先生、先ほどの時間は盛り上がっていましたね」と、やんわり 「うるさかった授業」を批判されたこともしばしばありました。それを解消する方法として、そうした授業は図書館でやろうと思い、積極的に図書館を使いました。図書館を授業で活用した付属的な効果として、その学年の図書館利用は学校で一番であったのは懐かしい思い出です。
 本校の図書館もこれまで以上に積極的に利用してもらえるといいなと思います。


 






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