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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN   過去のコラムはこちら


        第6回 「仲間とともに歩む」          

28.5.2

                          校 長  坪 井 基 紀

 今年3月11日、東日本大震災からちょうど5年が経過しました。本校ではその日授業が終了した後、大震災でお亡くなりになられた方々へ黙祷を捧げました。
 それから約1ヶ月が過ぎた4月14日の夜以降、熊本県・大分県を中心とする大地震が起こりました。この「熊本地震」で被害にあわれた方々へ心よりお見舞い申し上げますとともに、平常の生活に戻れますよう一刻も早い復旧復興を願ってやみません。
 さて、学校は、多くが休校し避難所となりました。このような状況下で、生徒の生命や安全を最優先に考えたとき、どういう判断をするべきなのかなど、様々なことが頭の中を駆け巡っています。
 全国普通科校長会がまとめた東日本大震災の記録があります。
 その中から宮城県立石巻高校の記録を紹介します。石巻高校は、「そのとき」第6時限目の授業中でした。次のように記されています。
「14時46分、今まで経験したことのない激しい横揺れのあと縦揺れ、各担任は訓練どおり生徒を机の下に潜らせ教室入り口を開放して、揺れが沈静化するのを待った。14時52分、揺れの沈静後、校庭への避難指示、15時00分、生徒避難完了。15時10分、校舎の被害確認終了。15時25分、校舎2、3階の教室に戻るよう指示。15時35分、生徒全員の入室完了と無事を確認」
 本校も毎年3回防災避難訓練を行っていますので、ここまでは、生徒、教職員は落ち着いて行動できるだろうと思います。問題は、ここからどう行動していくのかです。
 記録によれば、15時20分に津波に対する避難指示が出て、16時ごろには避難住民が高台に立地している石巻高校に到着し始めたとあります。
 まさに、これは本校の置かれている状況と似ています。帰宅できずに学校に残っている生徒と、学校へ避難してきた方々がいる中で、学校はどうするのか、この記録は貴重な示唆をたくさん与えてくれます。3月11日から翌12日にかけて、石巻高校の教職員は、不眠不休だったそうです。この日の記録の最後に、石巻高校の校長先生は「(今日の時点では)保健室利用者が少なかったため、養護教諭は休めていると思っていたが、避難所で体調を崩した方、全身津波を浴びた避難住民等の対応で、夜通し保健室と避難所を往復していたことを知る。気付かなかったことの不明を恥じる」と記しています。
 この記録を読み進めていくと、逆境の中での生徒の皆さんの踏ん張りや教職員の献身的な姿が感じられます。貴重な「教訓と提言」はしっかり生かされなければならないと思います。


 






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