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碧海の豊かな風土で可能性を育てる

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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN  校長 坪井 基紀  過去のコラムはこちら


27.10.1

空が高くなり、至る所で秋の気配が感じられるようになりました。秋の夜長に、新たな思いで勉学等に取り組み、この季節を「実りの秋」としてほしいと思います。
 私が小学生の頃、学校の図書室で、児童向けに書かれた『徳川家康』の伝記に出会ったのが秋でした。徳川家康は、皆さん御存知のように、関ヶ原の戦いで勝利し、その後、260余年間続く江戸時代を築いた人物です。そのことよりも、当時小学生の私には、自分と同じくらいの年齢の子どもが、親と別れて織田家や今川家に人質となっていたことの方が印象が強く残っています。「ああ、かわいそうだな」、「この子の生涯は、どのようになるんだろうか」と、わくわくしながら本を読み進めていきました。そして、ちょうど季節が冬になったぐらいの時に、伝記の中の家康は天下統一を果たしました。
 その後、私は徳川家康のファンになり、その業績はもちろんのこと、江戸幕府のことや日光東照宮のこと、家康の子孫である徳川将軍のことなどを積極的に自分で調べるようになりました。それは、さらに同じ「幕府」というつながりから、鎌倉幕府、室町幕府、そしてその関係の人物等々へとつながっていきました。小学校6年生で初めて日本の歴史を授業で習いましたが、当時の先生から、「歴史は先生よりも詳しいね」と褒められてうれしかった記憶があります。もしかしたら、こういう経験が根底にあり、地歴・公民科の教員になったのかもしれません。
 身近なことに興味をもって、人に尋ねたり、自分で本を読んで調べたりすることは大事なことだと思います。それは、今すぐ成果や効果として現れることは少ないかもしれませんが、コツコツと継続することにより、将来、必ず、生徒の皆さんにとって「実り」になるものであると私は確信しています。
 季節は、ちょうど私が伝記『徳川家康』と出会った秋です。秋の夜長に良い出会いがありますように。


 






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